コピーライティングのプロセス
- Tsuyoshi Sakuma

- 32 分前
- 読了時間: 4分
翻訳コンサルタントの佐久間です。
この記事では、「英語のコピーライティング」を依頼する方からほぼ必ず質問される「どのようなプロセスになりますか?」という質問についてまとめています。
最後までどうぞお付き合いください!
翻訳と同様に「コピーライティング」でもそのプロセスがとても大切です。
殊に英語コピーライティングでは、翻訳のように「日本語をそのまま置き換える」だけではなく、「日本語を出発点として、その目的にあった英語を新たに創り出す」ため、プロセスの違いが最終的なコピー品質に直結しやすいように感じています。

さて、今回も事例に沿ってみていきましょう!
今回は、誰もが一度は口にしたことのある有名ブランドの「抹茶チョコレート」です。依頼者の要望は、パッケージを一新するにあたり、訪日外国人も視野に入れて「外国人の目を引く魅力的な英語のキャッチコピーが欲しい」とのこと。大手百貨店や空港ショップで販売するため、英語ネイティブ以外にも伝わるシンプルで分かりやすく、パッと見て「美味しそう」「食べてみたい!」と思うようなキャッチコピーが理想とのこと。これまでの英語キャッチコピーは社内で制作していて、その英語について課題があったようです。
では、そのプロセスを注意点も踏まえて見てみましょう。
① 情報の共有(依頼者とコピー制作会社)
「製品の基本情報」からはじまり、「特長や強み/客層/ライバル製品など」可能な限り多くの情報をピックアップします。その際に、現在の課題もまとめておくと良いですね。
加えて、「ターゲット」「用途・目的」「販売場所」「販売方法」からキャッチコピーで「コピーで何をしたいのか」「どんな印象を与えたいか」を具体化する必要があります。日本語でのイメージコピーやキーワードなどを共有しておくと、よりスムーズに進めることができます。また、他社で気に入っているコピーなどの情報もイメージを共有するために役に立つことがあります。
ここでは、依頼者とコピー制作側が、より多くより密に情報共有することが非常に大切です。
② コンセプトの定義
共有した情報をもとにキャッチコピーのコンセプトを決めていきます。
ここでは、主にどのようなコピーコンセプトにするかが大きなポイントです。つまりは、キャッチコピーをどのようなツールとして使っていくかを明確化しておく必要があります。
③ コピーライターの選定、情報共有
内容や目的に合わせて、コピーライターを選定します。今回は日本のお菓子が大好きなAさんをメイン担当にしました。
依頼者とコピー制作会社の情報共有と同様に、コピーライターに対してしっかり情報を共有することが大切です。①で共有した基本情報やコンセプトはもちろんですが、パッケージデザインや商品写真、過去の英語コピーや英語資料、実際の商品があるとよりよいですね。
④ コピー制作
共有した情報とコンセプトなどをもとに、トーンやスタイルの異なる複数のコピーを制作します。同じようなコピーを複数制作するのではなく、敢えてまったく異なる複数のコピー案があることが望ましいです。
⑤ コピー提案
トーンやスタイルの異なる複数のコピー案について、どのような意図で制作したコピーなのか、日本語であればどのようなニュアンスのコピーなのかを一緒に伝えるようにします。特に日本語と英語では、言語特性の違いから英語のニュアンスが伝わりにくいことも多いため、それぞれのコピーの補足説明は重要ですね。
⑥ フィードバック&ブラッシュアップと修正
フィードバックには大きく3つの方法があります。「①気に入ったコピー案を選ぶ」「②使いたい、気に入った単語や表現をピックアップする」「③日本語で希望のニュアンスを伝える」です。フィードバックをもとに、コピーライターが再度コピー案を制作します。ここでも大切なことは情報共有です。そして、その情報をもとによりイメージに近いものに協力しながら近づけていくことが重要です。
⑦ 納品
上記のプロセスを経て、最終的なコピーが完成します。
実は、最終的なコピーが最初のコピーコンセプトと異なることも珍しくはありません。例えば、当初は短いキャッチコピーの予定でしたが、最終的にはキャッチコピーに加えて、短いサブコピーが付いた2本立てになる場合もあります。これは予定通りに進まなかったというわけではなく、依頼者とコピー制作側の情報共有がうまくいった証明でもあります。
通常は⑦の納品で完了となります。
ただ、実は一つ落とし穴があり、場合によってはもう一つのプロセスが必要になります。
それは、デザインデータとの相性確認です。多くの場合には、コピーはデザインと合わせて利用されますので、その際の配置や改行なども非常に重要です。そのやり方によってはコピーが読みにくくなったり、意味が理解しにくくなることもありますので、これは非常に重要なのです。必ず、最終的なネイティブチェックのプロセスを入れ込みましょう。
さて、今回の記事はいかがでしたか?
一つでも皆さんのお役に立つような内容があれば、嬉しく思います。


