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ブログ「翻訳虎の巻」
HONYAKU TORANOMAKI
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どうやって英語にする?:うまみ編
英語翻訳コピーライターのジェシカです。 私が住んでいる田舎のダイニングバーに、友達と行ったときの話です。 牛脂で揚げたポテトフライが人気で、メニューを見ていた友達が「このポテトはumamiが強くて美味しいよね」と何気なく言ったのです。 とても興味深いのは、その友達はごく普通のアメリカ人で、日本語が喋れるわけでもなく、日本に行ったこともないのです。そんな友達の口から「umami」という言葉が出てきたことに驚くとともに、この言葉がすっかり英語でも定着しているいるんだなと感慨深いものがありました。 さて、今回は外来語である「日本語がどのような場合に英語でそのまま使われるのか」という問いに対して、「umami」を例として自分なりの仮説を立ててみたいと思います。 ではまず、どのような場合に日本語がそのまま英語として使われるのでしょうか? ① 食べ物の名前はそのまま外来語として使う傾向にある 言語学者であるDan Jurafskyは、 Milk Street Radioというポッドキャスト で、「外国の食べ物がアメリカに入ってくる際に、外国語の単語をそのまま


コピーライティングのプロセス
翻訳コンサルタントの佐久間です。 この記事では、「英語のコピーライティング」を依頼する方からほぼ必ず質問される「どのようなプロセスになりますか?」という質問についてまとめています。 最後までどうぞお付き合いください! 翻訳と同様に「コピーライティング」でもそのプロセスがとても大切です。 殊に英語コピーライティングでは、翻訳のように「日本語をそのまま置き換える」だけではなく、「日本語を出発点として、その目的にあった英語を新たに創り出す」ため、プロセスの違いが最終的なコピー品質に直結しやすいように感じています。 さて、今回も事例に沿ってみていきましょう! 今回は、誰もが一度は口にしたことのある有名ブランドの「抹茶チョコレート」です。依頼者の要望は、パッケージを一新するにあたり、訪日外国人も視野に入れて「外国人の目を引く魅力的な英語のキャッチコピーが欲しい」とのこと。大手百貨店や空港ショップで販売するため、英語ネイティブ以外にも伝わるシンプルで分かりやすく、パッと見て「美味しそう」「食べてみたい!」と思うようなキャッチコピーが理想とのこと。これまでの英


ジャーゴンに注意!
英語翻訳コピーライターのジェシカです。 「Jargon(ジャーゴン)」という言葉を聞いたことはありますか? 響きからすると、アニメに出てくる悪役の怪獣の名前みたいですね(笑) 実は、ジャーゴンとは「特定の組織や職種で利用されている専門用語」のことです。 最近は、「業界専門用語をやたらと使う人」を揶揄する言葉としても使われています。 このことから、特定の業界の人が普通に使っている用語でも、それ以外の人が聞いた場合にはどのような反応をしているかが何となく理解できますよね。実は、このことが翻訳にも深く関わっています。 ここでは、英語コピークリエイター・翻訳者の経験から、書き手と読み手、情報の発信者と閲覧者の2つの視点を踏まえて、ジャーゴンの理想的な情報発信の方法を検討していきたいと思います。 ジャーゴンはコミュニケーションの障害となるの? 英語に翻訳する前の日本語原稿を見た時に、まず考えることは「誰が読むのか?」ということです。その理由は、ターゲットが「同じ知識を持っている人?」か「一般人の読者?」かで翻訳の仕方が変わるからです。 学術論文、社内資料な


英語コピーライティングが難しい5つの理由 〜翻訳会社が真似できない理由〜
翻訳コンサルタントの佐久間です。 この記事では、「翻訳」と「コピーライティング」の違いから、主に「英語のコピーラーティング」の難しさについてまとめています。 最後までどうぞお付き合いください! まず、「翻訳」と「コピーライティング」は一緒くたにされがちですが、実はまったく別のものです。この出発点を理解できていないと、コピーライティングの話は始めることはできません。 そのうえで、なぜ英語のコピーライティングは難しいのか。そして、うまく英語コピーを創るためにはどのような点に注意をすればいいのかを5つのポイントから紐解いていきたいと思います。 ① ヒアリング(対話)から始まる 基本的な5W1H「When(いつ)/Where(どこで)/Who(誰が)/What(何を)/Why(なぜ)/How(どのように)」からはじまり、「どのように見せていくか」/「どのような情報を伝えたいのか」/「最終的には何をさせたいのか」など細かいヒアリングが不可欠です。 ② 抽象的な情報が多い コピーという特質上、情報が抽象的なことが多く、依頼者からヒアリングした内容をコピーライ


どうやって英語にする?:化粧水編
英語翻訳コピーライターのジェシカです。 今日は、日本の化粧品(化粧水)についての記事を書いてみました。 日本に留学していた頃、ドラッグストアに初めて行った日のことを今でも鮮明に覚えています。化粧品が並んでいる棚にアメリカでは見たことのない製品を見つけ、「この透明な液体ボトルは何なの?」と思ったのです。 それは、日本人なら誰でも馴染みのある「化粧水」でした。 それから数年後、私は英語翻訳者になり、初めて翻訳業務で「化粧水」という言葉に触れることになりました。その際に「化粧水」を辞書で調べてみると「toner」という英単語が書かれていて、その時はかなり戸惑いました。 なぜかというと、アメリカで販売されている「toner」とはまったく異なるものだったからです。その当時、アメリカで「toner」と言えば、「収斂性化粧用ローション」が一般的でした。一方で日本の化粧水は「肌に潤いを与え、健康な肌を保つ」ようなもので、「オイリー肌や角質ケアに効果的なもの」もありました。 前置きが長くなりましたが、要は「アメリカには化粧水のようなものがなかったこと」に加えて、「


英語には敬語がない⁈
「英語には敬語は存在しない」なんてことを耳にすることがあります。 確かに、それは「ある意味で正しい」ですが、完全にそうとも言い切れません。 英語では、日本語の「丁寧語」/「謙譲語」/「尊敬語」のように明確に分類はされていないし、「名詞や動詞を使い分けることで敬意を表す」ようなことは英語ではしません。 では、英語では、家族、親友や恋人、上司などに対していつでも同じように話したり、書いたりしているのでしょうか。答えは「NO」です。 みんなに同じようにするわけではなく、相手との関係やTPOを考慮して、話したり書いたりしています。実は「敬意を表すための言葉づかい」も存在しているんです。 日本のような敬語がないため、「友人のようにコミュニケーションをとればいい」「いつでもカジュアルな表現でOK」と誤解されてしまっているように感じます。あとは、特にアメリカ人なんかは、普段からカジュアルに会話する傾向が強いので、そのような誤解が生まれているのかもしれませんね。 では、英語はどのようにして違いを表現するのでしょう。 大きく分けると、英語の特徴は下記のような感じで


英語の改行はどうしたらいいの!?
英語の翻訳やコピーライティングの仕事をしていると、改行に関する質問や要望を受けることが意外と少なくありません。「英語では改行はどうしたらいいですか」といったシンプルなものから、「パンフレットにするので翻訳する際に自然な改行にして欲しい」や「日本語のデザインに合わせて改行位置を調整して欲しい」のようなテクニカルなものまでその内容は様々です。 日本語であれば、句読点や「てにをは」などの文節で改行することが一般的で、多くの方が無意識にこのように改行を行っているのではないかと思います。 英語の改行の原則 では、英語はどのように改行すれば良いのでしょうか。 改行に慣れている日本人は、どうしても自然な位置で改行をしようと考えてしまいます。 しかしながら、英語での改行の原則は「改行をしないこと」です。 英語では右端までテキストが来ても何もせずに自動的に改行します。デザイン作成時でも同様に、テキストボックスを作成後、強制改行はせずに右端で自動改行するようにします。 英語の文字配置の原則 改行と合わせて質問が多いのが、文字の配置についてです。 英語改行の原則は、右


アメリカで人気の日本のモノ:抹茶編
日本に住んでいたことをアメリカ人に話すと、「日本人は、毎朝抹茶を飲むんでしょ?」と言われることがあります。 私は抹茶は好きですが、茶道風の抹茶を飲んだのは3〜4回しかありません。日本人でも抹茶を頻繁に飲んでいる人はそんなにいないですよね(笑)。 さて、抹茶の頻度はさておき、アメリカ人がこのような質問をする背景には、ここ数年のアメリカでの「抹茶ブーム」が影響しています。 少し前まで抹茶は一般人が知らないような高額な商品でしたが、今では私の住む田舎のスーパーでも買うことができるくらい身近なモノになっています。 The Atlantic の The Matcha Problem (抹茶問題)という記事(2025年)には、抹茶のアメリカでの販売量は3年前と比べて86パーセント上がっていると書かれています。そのような国際的なトレンドが原因で、供給問題が発生するほどだそうです。もちろん、純粋にすべてが「抹茶」として販売されているわけではなく、「抹茶を利用した加工品」としての利用も多いのでしょう。それくらいアメリカでは抹茶は人気です。 抹茶がここまでアメリカで


英語のコピーライティングとは?
英語のコピーライティングは、「相手に伝えること」に加えて、「何かの行動を促すこと」を目的に行うものです。 一般的に翻訳では相手に理解しやすいよう簡潔で分かりやすい英語が良いとされています。一方でコピーライティングは相手に伝わることは大前提で、「驚かせる」/「耳に残る」/「興味がわく(興味付け)」/「買ってみたいと思わせる(購買意欲)」/「行動のきっかけになる(行動意欲)」/「疑問を持たせる」など人の心に訴えて、興味や意欲を向上させる英語にする必要があります。 しかしながら、効果的な英語コピーライティングを実現するのは簡単なことではありません。翻訳のように日本語から英語に置き換えるだけでは不十分で、「英語にすることで何がしたいのか」をしっかり理解したうえで、目標や目的に合わせた英語にする必要があります。 加えて、マーケティングの要素を踏まえ、「目を引く(インパクト)」/「分かりやすく伝わる(シンプル)」/「心を動かす(エモーショナル)」ような英語にしなければ意味がありません。 そのため、 英語コピーライティングは英語翻訳者のように言語のプロフェッシ


翻訳高品質を実現するためのポイント
翻訳の「品質」をあげるために注意すべきことはたくさんありますが、多くのケースでは複数の要因が欠落してしまっていることが多いのが現状です。そのため、翻訳品質に課題が多いのが正直な感想です。 本記事では、どうすれば高い品質の翻訳ができるかという点にスポットをあて、翻訳業界側の視点から書いていこうと思います。 まず最初に、高品質な翻訳を実現するためのポイントを見てみましょう。 ① 営業担当のコミュニュケーション能力(ヒアリング力と提案力) ② コーディネーターのスキル(判断力、プロジェクト管理スキル) ③ 翻訳者のスキル(経験、表現力、テクニック) ④ 品質管理やチェックの体制(ルールやマニュアルの策定) ①、②は翻訳会社のスタッフであることがほとんどですので、経験からいかに多くのノウハウを習得し、活用できるかがポイントになります。 ③は、フリーランスと呼ばれる外部の翻訳者を活用しているのが一般的です。いかに有能な翻訳者を選定し、日々翻訳品質の向上に向けて情報交換できるかが重要です。 ④においては、翻訳者同様に優秀なチェッカーを確保するこ


英語でやってしまいがちなミス:クォーテーションマーク編
文法やスペルが完璧な英語でも、「日本人が書いた英語」だとネイティブには一瞬でバレてしまうことがあります。なぜでしょうか? その理由はいくつかあるのですが、最も分かりやすいものの一つが「クォテーションマークの間違った使い方」です。 多くの日本語人は「かぎ括弧や二重かぎ括弧をクォテーションマークに置き換えたら良い」と考えていますが、それは大きな間違いです。 クォテーションマークには、「ユーモアを含ませる」/「違和感を込める」などの利用方法があり、間違った使い方は誤解や不信感を与えてしまうリスクなあり、最悪なケースでは相手を不愉快な気持ちにさせてしまうこともあります。 そうしないためにも、正しいクオテーションマークの使い方を理解しておく必要があります。 まずは、日本語のかぎ括弧と二重かぎ括弧、英語のクォテーションマークのルールを確認してみましょう。 日本語のかぎ括弧 と二重かぎ括弧 アメリカ英語の クォテーションマーク ① 引用 ◯ ◯ ② セリフ ◯ ◯ ③ 著作物の名前 ◯ ◯ ④ 固有名詞 ◯ ✖️ ⑤ 定義 ◯ ◯ ⑥ 強調 ◯ ✖️...


英訳が難しい日本語:こだわり
翻訳者・コピーライターのジェシカです。 「翻訳」は「ある言語を異なる言語に置き換えること」です。ほとんどの場合、置き換えだけでは完璧な文章にすることはできません。。 翻訳者はより分かりやすい文章にするため、様々な情報を収集しながら、最適な単語選びや表現を考えながら翻訳を進めています。 一見、シンプルで単純な日本語でさえも、翻訳するには多大な時間と労力を要することが多いものです。 今回、例として紹介したいのは「こだわり」という日本語です。 日本語では、ポジティブに良い意味で利用することが多いかと思います。 辞書を引いてみると「pickiness」、「fixation」などが英語の意味としてでてきます。ただし、これらの英語には「異常な執着」「好き嫌いが激しい」のようなニュアンスが含まれ、日本語本来の意味を正しく伝えることができません。 根本的な部分から意味を解釈して、日本語の利用用途にあった「生きた英語」にするのが翻訳者の腕の見せ所です。 具体的な「こだわり」の意味をいくつか考えてみましょう。 ① 飲食業界においての「こだわり」 「こだわりの食材」は


「翻訳」とは?
「翻訳」の定義 「翻訳」とは、『ある言語の文字を他の言語に置き換えること』を言います。日本語から英語への翻訳の場合、日本語で書かれた文字を一字一句違わず英語にすることが翻訳の基本的な考え方です。 翻訳の際に、「直訳ではなく意訳して欲しい」という要望をよく耳にしますが、実はこの依頼方法には矛盾があります。 先述のように「翻訳」というのは言葉の置き換えが基本となります。つまりは、「翻訳=直訳」なのです。一方、「意訳」は書かれている内容を理解したうえで、読み手により分かりやすい表現に書き直すことです。「翻訳」と言うよりは、むしろ「ライティング」や「リライト」という業務領域に近いものです。 「翻訳」と「ライティング」はどちらがいいのか? では、「翻訳」と「ライティング」はどのように使い分けをしたら良いのでしょうか。 翻訳業界の原則で言えば、金融や法務など正確な情報伝達が必要なケースでは「翻訳」、映画や書籍などエンターテイメント性の高い内容には「ライティング」で対応するのが一般的です。 「翻訳」と「ライティング」を組み合わせると・・・...
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