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翻訳のプロセス


ノートPCを囲む5人のビジネスパーソン。

多くの翻訳会社のウェブサイトには「依頼から納品までのプロセス」が掲載されています。翻訳会社により多少の違いはあれど、下記のような流れが一般的です。それぞれのプロセスにおいて「翻訳者の選定」や「翻訳ルールの決定」などを一つ一つしっかりやっていくことで、翻訳品質を高めることができるようなメカニズムになっています。



<翻訳プロセス>
【依頼】→【翻訳】→【チェック】→【最終チェック 】→【納品】


しかし、ターゲットに対して「読みやすい」/「理解しやすい」/「インパクトを与える」/「訴求力がある」ような外国語テキストにしたい場合には、このプロセスだけでは不十分です。

なぜなら、この翻訳プロセスは翻訳会社が「翻訳のミスを軽減するために考案されたプロセス」のため、より高いレベルでの翻訳を実現するためのものとは異なるためです。



では、最高品質の翻訳を実現するためにはどのようなプロセスが必要になるのでしょうか。


まず、基本のプロセスは上記のもので問題はありませんが、プロジェクトによっていくつか追加のステップが必要になります。


例えば、ウェブサイト向けのテキストを翻訳する場合、翻訳を開始する前にしっかりと「ヒアリング」を行い、「翻訳コンセプトを策定」する必要があります。ヒアリングでは、ウェブサイトのターゲットや目的などの基本的な項目から今後の更新頻度や言語追加の可能性まで幅広く確認をする必要があります。

さらに言えば、「これまでの翻訳会社を変更する理由」や「お客様社内での品質管理体制」も事前に知っておくことも重要になります。


こうしたヒアリングをもとに、「翻訳担当の選定」や「翻訳の基本コンセプト」を決定します。また、継続的なプロジェクトでは「スタイルガイドやグロッサリー(用語集)」を作成するなど中長期で品質レベルを均質化していくための準備も必要です。


また、翻訳業務は「納品を以って完了」となるのが一般的ですが、ここには大きな落とし穴があります。多くの場合、翻訳したテキストをそのまま利用するわけではありません。ウェブサイトやパンフレットのテキストであれば、翻訳後にデザインに落とし込まれます。そのため、クリエイティブが関わる場合には、デザインデータでのネイティブチェックという追加プロセスが最終的に必要になります。大抵の場合、外国語ウェブサイトでもデザインは日本人が行っていることがほとんどですので、外国語の流し込みやコピー&ペーストのミスがないかの確認作業は必須です。加えて、デザインと組み合わせることで、翻訳テキストをブラッシュアップしたり、フォントや改行位置が適切かのチェックを行うことでウェブサイトをより外国人に見やすくかつ理解しやすくすることができます。


加えて、納品した翻訳テキストをお客様社内でのチェック時にも問題が発生してしまうことも少なくはありません。もちろん、自社の商品やサービスについて一番知っているのはお客様ですから、お客様チェックは絶対に必要なものです。ただ、お客様が翻訳したテキストを修正する際にミスが入ってしまうことがかなり多いのです。ですから、翻訳は納品で完結するのではなく、納品後に「お客様チェック→最終ネイティブチェック」が不可欠なプロセスになります。「商品やサービスのプロであるお客様の視点」と「翻訳のプロの視点」を融合することで翻訳の品質を格段に高めることが可能になります。


基本の翻訳プロセスにいくつかを追加することで、翻訳の品質を間違いなく高めることができます。ただ、追加したプロセスは翻訳会社が単体でできるものではありません。提案自体は翻訳会社からなされるべきものですが、実際には翻訳を依頼するお客様の協力が必要不可欠です。

誤解を恐れずに言えば、基本の翻訳プロセスに沿って、翻訳会社はある一定レベルの翻訳をすることができます。ただし、それ以上に高いレベル、もしくは最高品質の翻訳を目的とするのであれば、翻訳会社と依頼するお客様がタッグを組み二人三脚で進めることが絶対条件になります。


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